イラスト制作でよく聞く「アニメ塗り」と「厚塗り」。
どちらも人気の塗り方ですが、特徴や仕上がりが大きく異なります。
塗り方を理解すると、自分の作風や描きたい雰囲気に合った選択ができます。
本記事では、アニメ塗りと厚塗りの違い、使い分けのポイント、基本的な塗り方のコツを解説します。
目次
アニメ塗りとはシンプルでメリハリのある塗り方
アニメ塗りとは、セル画やアニメーションに使われるようなはっきりした塗り方です。
影の境界をくっきりさせ、色を大きく分けて塗るのが特徴です。
- 輪郭線が明確
- 影やハイライトが少なめ
- 色の境界がはっきりしている
アニメ塗りはキャラクターを見やすくし、短時間で仕上げられるメリットがあります。
厚塗りとは立体感と質感を重視した塗り方
厚塗りは、色を重ねて立体感や質感を出すリアル寄りの塗り方です。
油絵のような塗り重ねが特徴で、筆跡やグラデーションを活かします。
- 境界が柔らかく自然
- 色の階調が豊かで立体的
- 時間はかかるがリアルな雰囲気が出せる
厚塗りはリアルなキャラクターや重厚な世界観を描きたいときに向いています。
アニメ塗りと厚塗りの違いを比較
| 項目 | アニメ塗り | 厚塗り |
|---|---|---|
| 色の境界 | はっきり | なめらか |
| 作業時間 | 短い | 長い |
| 印象 | ポップ・見やすい | リアル・重厚 |
| 向いている絵柄 | キャラクター、漫画 | ファンタジー、リアル系 |
アニメ塗りはキャラの魅力を強調しやすく、厚塗りは質感や空気感を表現したいときに向いています。
アニメ塗りの基本的な塗り方のコツ
- ベース色をフラットに塗る
- 影を2〜3段階で分ける
- 境界をくっきりさせて目立たせる
- 光源を意識してハイライトを入れる
シンプルな工程で仕上がりが整いやすく、初心者でも挑戦しやすい塗り方です。
厚塗りの基本的な塗り方のコツ
- 下地を塗った後、濃淡を重ねる
- ブラシで境界をなじませる
- 光と影を徐々に描き込み立体感を作る
- 彩度や色相を少しずつ変えて深みを出す
時間はかかりますが、重厚で奥行きのある仕上がりが作れます。
アニメ塗りと厚塗りを使い分けるポイント
- スピード重視ならアニメ塗り
- リアル感や重厚感を出したいなら厚塗り
- SNS向けのキャラ絵はアニメ塗りが人気
- コンセプトアートや背景画は厚塗り向き
目的や作風によって塗り方を選ぶと効率的に制作できます。
まとめ:アニメ塗りはシンプル、厚塗りは立体感重視
アニメ塗りは影の境界をはっきりさせたシンプルな塗り方です。
厚塗りは色を重ねて質感や立体感を表現する技法です。
初心者はまずアニメ塗りから始めると描きやすく、次のステップとして厚塗りに挑戦すると表現の幅が広がります。



